大掃除のマニュアル！1日でキレイにする順番やコツを徹底紹介

年末に行われる恒例の大掃除は、多くの家庭で計画的に行われます。多くの人々が効率的な掃除方法を探していると思いますが、「大掃除に日数を割く余裕がない」と感じている人もいるでしょう。

掃除を全くしない選択肢もありますが、新年を爽やかな気持ちで迎えるには厳しいでしょう。そこで、時間がない年末でも大掃除ができる方法や注意点をまとめてみましたので、ご紹介します。

大掃除を1日で終わらせたい時に意識しておきたいこと

大掃除を1日で完了させるのは容易ではありません。そこで、1日で大掃除を終える際に意識すべきいくつかのポイントをまとめてご紹介いたします。

完璧を求めない

大掃除は、リビング、キッチン、浴室、トイレ、子ども部屋や寝室など、家全体を掃除することを意味します。そのため、部屋の数が多い家ほど、掃除にはより多くの手間と時間が必要になります。

細部にまで注意を払うと、1日では終わらない可能性が高くなります。これは1Kのような小さなアパートにも当てはまりますが、掃除すべき箇所は数え切れないほどあり、それらを1日できれいにするのは非常に困難です。

そのため、大掃除を1日で終わらせる際には、「完璧を求めすぎない」ことが重要です。壁の小さな目立たない汚れがすぐに落ちないからといって、多くの時間を費やすのは必ずしも悪いことではありません。

しかし、目標は「1日で大掃除を終わらせる」ことです。小さな汚れや普段気にならない汚れに時間をかけすぎると、掃除が終わらない部屋が出てくるでしょう。

完璧主義者ほど細かい部分が気になる傾向があるため、特に注意が必要です。1日で大掃除を終えるには、「1日でこれだけやれば十分」と割り切ることが大切です。掃除はその気持ちを持って行いましょう。

何年も使用していない物は基本的に処分する。

長く同じ家に住んでいると、「これは買ってからずっと放置してあるな」という物が増えがちです。使わなくなった物は基本的に処分するのが良いでしょう。特に購入後ほとんど使っていない家電やダイエット器具などの大きな物を処分すると、部屋が広く感じられ、すっきりした印象を与えます。

さらに、床掃除をする前に不用品を処分しておけば、「物を移動する」という手間が省け、掃除の時間も短縮されます。

「上から下へ」を意識する

掃除をする際は、基本的に高い場所から始めることが推奨されます。具体的には、天井から始めて徐々に下へ移動し、最後に床を掃除するという順序を守ります。この「上から下へ」という方法は、無駄な手間を省くために重要です。

たとえば、床掃除から始めてしまうと、最後に天井を掃除した際に落ちるホコリで床が再び汚れてしまいます。これでは、床を再度掃除しなければならず、二度手間になってしまいます。

したがって、「上から下へ」という順序で掃除を行うことで、無駄な手間を省き、時間を節約し、1日での大掃除を目標とする場合にも達成しやすくなります。

事前に計画を立てる

掃広範囲に及ぶ大掃除を行う際は、事前に計画を練ることが重要です。目立つ汚れから無計画に始めると、不必要な手間を二度払うことになりかねません。

大掃除の計画では、「放置系掃除が必要な箇所を事前に特定する」ことを意識しましょう。放置系掃除とは、洗剤を塗布し時間を置いてから汚れやカビを取り除く方法です。

例えば、キッチンの油汚れや浴室のカビが該当します。これらの頑固な汚れは通常の掃除では取り除きにくいですが、洗剤を事前に塗布しておくことで効率的に落とせます。

大掃除では、まず放置系掃除が必要な箇所を把握します。これは、洗剤を塗布しておく時間が必要だからです。この時間は汚れの程度や洗剤の強さによりますが、30分から60分が一般的です。

放置系掃除では洗剤を塗布後、一定時間放置する必要があるため、日が暮れる前に始めないと掃除を終えられないこともあります。そのため、大掃除では「放置系掃除が必要な箇所を事前に特定し、午前中に洗剤を塗布する」ことが肝心です。

そして、洗剤が効いている間に他の箇所を掃除することで、効率的な大掃除が実現します。1日で大掃除を終えるという目標を達成するためには、掃除の順番を計画的に進めることが重要です。

必見！大掃除のマニュアル！1日でキレイにする順番やコツを徹底紹介

ここでは、1日で大掃除を終わらせるための手順と掃除をキレイにするコツを紹介します。大掃除でどこから始めればよいか迷っている方は、ぜひこの情報を参考にしてください。

①天井・電球・家具・カーテンレール・窓枠等のホコリを落とす

先ず、「上から下へ」という流れに従い、天井から始めて徐々に下方の箇所のホコリを床に落としていくのが基本です。一般的には「奥の部屋から開始し、最後に玄関で終える」とされています。

奥の部屋から掃除を始める理由は、ホコリや汚れを奥から手前へと移動させ、最終的に玄関で一気に掃き出す方が効率的だからです。もし「手前から奥へ」と順番を逆にすると、奥に溜まったホコリや汚れをどう処理するか問題が生じます。

大掃除ではこのような問題を避けるために「奥から手前へ」という順序が推奨されています。また、普段は手が届かない天井や電球には想像以上にホコリが溜まっていることが多いので、掃除の際にはマスクの着用が必要です。

②掃除機をかける

部屋の奥から順にホコリを払った後、掃除機をかけましょう。ホコリを払うのと同じ順番で掃除機をかけても問題ありません。掃除機をかける際には、窓をできるだけ閉めておくことが重要です。

その理由は、窓を開けてしまうと、床に溜まったホコリやダニが風で舞い上がり、掃除機で効率よく吸い取ることができなくなるからです。したがって、掃除機をかける時は、できる限り窓を閉めておくことをお勧めします。

③キッチンのレンジフード（換気扇）に洗剤をなじませておく

キッチンのレンジフード（換気扇）は、日常的に油の被害を受けやすく、しつこいギトギトの汚れが密着しています。この汚れを容易に除去するためには、洗浄力の高い洗剤を使って事前に浸透させておくことが重要です。最近では、台所用洗剤だけでなく、環境に優しい重曹を使用した掃除方法も人気を集めており、アルカリ性の重曹は酸性の油汚れを効果的に取り除くことができます。

④浴室のカビにカビ取り剤をスプレーしておく

キッチンの油汚れと同じく、浴室のカビも「しつこい汚れ」の一つです。このカビを体力や時間を使わずに取り除くには、塩素系のカビ取り剤が効果的です。

カビの生えている箇所にカビ取り剤をスプレーし、しばらく放置することが重要です。カビ取り剤をスプレーした後すぐにブラシでこすってしまう人もいますが、これは避けるべきです。

カビ取り剤は化学反応を利用してカビを分解し、漂白する仕組みです。カビの細胞が完全に分解されるまで時間がかかるため、スプレー後は時間を置く必要があります。

さらに、塩素系で強アルカリ性のカビ取り剤は、大理石製の浴室では使用できません。使用する際は、浴室の素材を確認し、カビ取り剤の注意書きをよく読むようにしてください。

⑤トイレの便器内に洗剤をなじませておく

トイレの黄ばみは尿石の汚れが主な原因です。この尿石の汚れは非常に頑固で、通常の掃除では落としにくいです。そのため、便器内に洗剤をしっかりと浸透させることが推奨されます。

現在、トイレ用の洗剤は多種多様にわたりますが、塩素系の漂白剤や洗浄剤が特に効果的とされています。環境に配慮したい場合は、クエン酸の使用が推奨されます。クエン酸は水アカやカルキを分解する効果がありますが、酸性のため、使用後はしっかりと洗い流す必要があります。これを怠ると、サビの原因となる可能性があるため注意が必要です。

⑥窓・網戸の掃除

「放置系掃除」で洗剤を塗布した後は、その待ち時間に窓や網戸を掃除しましょう。窓や網戸を効率よく掃除するには、ガラスクリーナーや網戸専用ワイパーの使用が推奨されます。網戸専用ワイパーがない場合でも、フローリング用ワイパーで汚れを十分に落とすことが可能です。

窓を拭く際には二度拭きが清潔さを保つコツだとされていますが、これらのアイテムを使えば二度拭きせずとも汚れを効率的に取り除き、時間短縮にも繋がります。

⑦キッチンの掃除

洗剤を浸透させた換気扇の汚れを取り除きます。ブラシやスポンジを使って汚れをこすり落とし、その後水洗いするだけで大丈夫です。換気扇を綺麗にした後は、キッチンの周辺（冷蔵庫、シンク、オーブン）の清掃に着手しましょう。

キッチンの周辺も換気扇と同じように油汚れがありますので、重曹を活用して頑固な汚れを落とします。排水口のヌメリ汚れは、重曹に加えてお酢やクエン酸を使うと効果的です。

キッチン用品として推奨するのは「キッチン用アルコール除菌スプレー」です。キッチンは常に衛生的な環境を保つ必要があり、細菌やウイルスの繁殖を許すわけにはいきません。

そのため、グレープフルーツ種子エキスなどの抗菌成分を含む「キッチン用アルコール除菌スプレー」を使用して仕上げることをお勧めします。この除菌スプレーは100％天然由来成分で作られており、食材やまな板、食器に触れても問題はありません。安全で安心な料理のためにも、キッチンの清掃は怠らないようにしましょう。

⑧浴室の掃除

スプレーしたカビ取り剤を浴室に放置することで、時間が経つと頑固なカビも簡単に取れるようになります。シャワーで流すだけで綺麗になるので、体力や時間を節約できます。

浴室の排水口の皮脂汚れは、重曹やクエン酸を使って落とすことが可能です。排水口に絡まった髪の毛には、水酸化ナトリウムを含む洗剤が効果的です。

水酸化ナトリウムは髪の毛のタンパク質を溶かすので、掃除が楽になりますが、使用時は必ず手袋を着用してください。

皮膚もタンパク質でできているため、これらの洗剤は皮膚を溶かす可能性があります。また、他の物質と混合すると有害なガスが発生することがあるので、水酸化ナトリウムを含む洗剤は単独で使用しましょう。

⑨トイレの掃除

トイレの便器に洗剤を塗り、放置することで硬く付着していた尿石が柔らかくなります。この時点でトイレブラシを使用して擦れば、汚れを効果的に除去できます。掃除後は水でしっかりとすすぎ、洗剤が残らないようにして便器の劣化を防ぎます。

⓾床や棚などの拭き掃除

拭き掃除をする際に注意したいのは「静電気の発生」です。普通に拭き掃除をすると静電気が生じやすく、ホコリが引き寄せられやすくなります。特に乾燥する冬の大掃除の時期には、静電気対策を施した拭き掃除をすることが大切です。

静電気対策の拭き掃除は難しそうに思えるかもしれませんが、実はとても簡単です。必要なのは静電気防止効果のある柔軟剤で、これを水で4倍から5倍に薄めて使うだけで、静電気を抑制しホコリの再付着を防ぐことができます。

この方法はプロの清掃業者も採用しており、非常に推奨されています。以前に拭き掃除をしても直ぐにホコリが付いてしまったという経験がある方は、今年の大掃除でこの方法を試してみてください。

⑪玄関の掃除

玄関の掃除を最後に行います。まずは下駄箱の中の靴をすべて取り出し、長期間使用していない不要な靴は処分しましょう。長く閉まっていた靴はカビが生えていることがあり、これが嫌な臭いの原因になることもあります。

カビや汚れがある靴はきちんと手入れし、風通しの良い場所で一度干すことをお勧めします。下駄箱から靴を出した後は、砂やホコリを掃き出します。

次に、エタノールを含ませた雑巾で下駄箱を拭き、嫌な臭いの原因となる菌を除去します。最後に、乾いた雑巾で水分をしっかり拭き取ります。これは湿気を防ぎ、カビの発生を抑えるためです。

「家の顔」とも言われる玄関は、適切な手順で掃除を行い、快適な新年を迎える準備をしましょう。

大掃除の順番は基本が間違っていなければ多少変更しても大丈夫

大掃除を1日で完了させる手順を説明しました。紹介した順番で行う必要はありませんが、「基本を守りつつ少しアレンジするのもOK」ということです。

「上から下へと掃除する流れ」「事前に計画を立てる」「放置しておくと掃除が必要な箇所を把握する」などの基本を押さえることが重要です。これらに注目することで、大掃除を1日で終えることができます。

体力と時間の消耗を抑える掃除方法を意識し、年末の大掃除に取り組みましょう。年末に忙しい方は、この方法を参考にしてください。

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