🦝 ハクビシン駆除と対策【自分でできることと専門業者選びの全知識】
🦝 ハクビシン駆除と対策【自分でできることと専門業者選びの全知識】
■記事の信頼性
☆公益社団法人日本ペストコントロール協会会員
☆一般社団法人埼玉県ペストコントロール協会、感染症予防衛生隊
☆日本ペストロジー学会会員
☆一般社団法人 大日本猟友会会員
☆建築物ねずみ昆虫等防除業登録の有る
”すぐくる”総合リビングサービス株式会社の
防除作業監督者で代表取締役の”高橋”が筆者です!

(”すぐくる”総合リビングサービス株式会社 高橋)
日本国内のハクビシンの個体数は増加傾向にあると考えられます。
ハクビシンは、家屋の屋根裏などに潜み、騒音や糞尿被害、農作物の食害をもたらす厄介な害獣です。この記事では、ハクビシンの生態から、あなた自身で今すぐできる対策、そして捕獲・駆除が必要になった際の正しい手順と業者選びのポイントを徹底解説します。
1. 🦝 ハクビシンとは? 特徴と被害のまとめ
ハクビシンは、日本の環境に適応し、東京都23区内など、都市環境下においても高い繁殖率を示すことが明らかになっており被害を拡げている外来種の動物です。
📌 特徴と見分け方
| 項目 | 詳細 |
| 分類 | ジャコウネコ科ハクビシン属に分類される食肉類。日本で唯一のジャコウネコ科の哺乳類ですが、外来種です。 |
| 外見上の特徴 | 額から鼻にかけて目立つ「白い線」が最大の特徴。これが名前の由来にもなっています。体長50〜70cmで、タヌキより一回り大きく、ふさふさした長い尾を持ちます。 |
| 行動パターン | 夜行性。日中は天井裏や軒下などに潜伏し、夕方暗くなると活発に活動します。山林の木の上で生活するのが一般的ですが、市街地にも進出。 |
| 食性 | 雑食性。特に糖度の高い果物・野菜(カキ、ミカン、ブドウ、トウモロコシなど)を好みます。小動物や虫、卵なども食べます。 |
| 侵入能力 | 非常に細身で、頭部が入るわずかな隙間(成獣で直径約9cmの円形、一辺8cmの正方形が目安)があれば家屋に侵入できます。 |
🚨 ハクビシンがもたらす深刻な被害

家屋に棲みついたハクビシンは、以下の被害を長期的に引き起こします。
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騒音被害: 夜行性のため、睡眠中に天井や屋根裏を走り回り、大きな騒音を発生させます。
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衛生環境の悪化: 溜め糞(ためふん)の習性があり、同じ場所に糞尿を繰り返します。これにより、悪臭、天井の染み、さらにはウジ虫やゴキブリなどの害虫が発生します。
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病原菌・攻撃性: サルモネラ菌(食中毒)、カンピロバクター(食中毒)、E型肝炎ウイルス、SFTSウイルス (重症熱性血小板減少症候群ウイルス)などを保有するリスクがあり、また追い詰められると威嚇・反撃するなど攻撃性も高いため危険です。ご自身で糞・尿の清掃・消毒を行う際の具体的なマスク、手袋(厚手のもの)、ゴーグルを着用してください!
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農作物の食害: 畑や果樹園に入り込み、農作物を食い荒らします。
2. 🏠 まずは自分でできる! 最も効果的なハクビシン対策
ハクビシンの被害を防ぐために最も重要なのは、「寄せ付けないこと」と「侵入させないこと」です。駆除業者に依頼する前に、まず以下の対策を徹底しましょう。
🛑 対策1:ハクビシンの餌になるものを徹底的に撤去・管理する
ハクビシンは餌場近くに寝床を作る習性があります。餌となりうるものを放置しないことが、棲みつき防止に繋がります。
| 対策カテゴリ | 具体的な行動 |
| 生ごみ・残飯 | 生ごみや残飯はこまめに撤去し、密閉できるフタ付きのゴミ箱で厳重に管理する。 |
| 農作物・果樹 | 収穫後の農作物、庭の食べごろの果実を放置せず、すぐに片付ける(収穫する)。 |
| ペットフード | ペットの食べ残したエサや、ジュースの空き容器なども放置しない。 |
| 環境整備 | ハクビシンが身をひそめやすい雑草や落ち葉の堆積場所を清掃し、庭や側溝を清潔に保つ。 |
🛠️ 対策2:わずかな侵入経路も徹底的に断絶する
ハクビシンの侵入を防ぐ最も確実な方法は、家屋への侵入経路を完全に断つことです。
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侵入口の特定: 屋根の隙間、換気口、軒下など、外壁と屋根の接合部に隙間がないか確認する。
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隙間の遮断: ハクビシンの頭部が潜れる大きさ(直径10cm程度)の隙間を全て金網やパンチングメタルなどで塞ぐ。
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導線の管理: 屋根に登る足場になるようなもの(使っていないはしご、庭木の枝など)は極力撤去し、導線を絶つ。
👃 対策3:ハクビシンが嫌がるニオイ・音を利用する
嗅覚が発達しているハクビシンに対し、忌避効果を期待できるものを配置します。
| 種類 | 効果的なニオイ・音 | 注意点 |
| ニオイ(忌避剤) | トウガラシ、ニンニクなどの刺激臭、またはハーブ系のニオイが含まれた市販の忌避剤。 | 恒久的な効果は期待できず、定期的な交換が必要。雨などで流されやすい。 |
| 超音波 | ハクビシンが嫌がる超音波発生装置。 | 屋外での効果が持続する製品が少なく、補助的な対策として利用する。 |
3. 🚫 自分で「捕獲・駆除」は原則できない! 次のステップ
ご自身でできる対策を尽くしても被害が収まらない場合は、次の段階に進む必要があります。
⚠️ 法律による規制:鳥獣法

害獣を駆除する際には、**「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」**
一般に「鳥獣法」という法律に注意が必要です。
ハクビシンは「鳥獣法」によって保護されているため、許可なく捕獲・駆除することは法律で禁じられています(違反すると罰則の対象)。
🧑⚖️ 捕獲が必要な場合の2つの選択肢
実際に被害が出ている場合、以下のいずれかの方法で対応します。
1. 役所・保健所に相談し「箱わな」を借りる
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手順: お住まいの市区町村の役所で「ハクビシン捕獲許可」の申請書を提出する。
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許可: 許可が下りるまで自治体により数週間程度かかる場合がある。
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対応: 許可が下りれば、自治体から「箱わな」の貸し出しを受けられる。捕獲後は速やかに役所などに連絡し、回収してもらう。
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注意: 貸し出しは、地域に居住または農地を所有し、被害に遭っている方に限られることが多く、アパートや事業所などは専門業者への相談を求められます(自治体による)。
2. 建築物ネズミ昆虫等防除業の登録業者に依頼する(推奨)
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メリット: 申請手続きの煩わしさや待ち時間がないため、早急な解決が可能です。
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対応内容: 捕獲・駆除だけでなく、確実な侵入経路の遮断、清掃、消毒、そして再発防止の保証までを一貫して行います。
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推奨ケース: 被害が深刻、申請手続きが煩わしい、アパート・マンション・事業所である場合。
4. 🥇 失敗しない! 信頼できるハクビシン駆除業者の選び方
専門業者に依頼する際は、トラブルを避けるために以下のポイントを必ず確認しましょう。
1. 資格と許可の確認

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狩猟免許: ハクビシンを捕獲・駆除するには狩猟免許が必要です。免許を取得している業者を選びましょう。
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鳥獣捕獲許可: 業者も自治体へ「鳥獣捕獲許可の届出」を行っている必要があります。
2. 経験・実績と長期保証
| 確認項目 | なぜ重要か? |
| 会社の運営期間 | 社歴が長い方が、多様な現場での経験が豊富な証拠となります。 |
| 再発防止の保証 | 駆除後の保証期間が何年あるかを必ず確認しましょう。保証がない、または短い業者は、再発のたびに追加費用が発生するリスクがあります。 |
| 実績 | 複雑な構造の寺院や大規模施設での実績がある業者は、高い技術力を持っている可能性があります。 |
3. 見積もりと費用の透明性
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現地調査: 駆除前に必ず現地調査や聞き取りを行い、被害状況を把握してくれるか。
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見積書の内容: 駆除費用だけでなく、侵入対策、清掃、消毒までを含めた総額が提示されているか確認する。
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極端な安値に注意: 安すぎる業者は、十分な対策を怠ったり、再発後に高額な追加料金を請求する場合があります。
4. 「紹介業者」ではなく「直接施工業者」を選ぶ
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注意!: 集客サイトやランキングサイト、実際の作業を別の業者に丸投げする紹介業者には注意が必要です。
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リスク: 仲介料として費用が最大50%近く上乗せされるほか、違法な事業者であったり、保証期間中に会社と連絡がつかなくなるトラブルが発生するリスクがあります。
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推奨: 公益社団法人日本ペストコントロール協会に相談しましょう。

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