害獣駆除・【プロが解説】家に住み着く危険な害獣6種と被害|安全・確実な駆除方法(鳥獣法対応)
🏠 害獣を駆除する方法と、家に住み着く危険な害獣の全知識
■記事の信頼性
☆公益社団法人日本ペストコントロール協会会員
☆一般社団法人埼玉県ペストコントロール協会、感染症予防衛生隊
☆日本ペストロジー学会会員
☆一般社団法人 大日本猟友会会員
☆建築物ねずみ昆虫等防除業登録の有る
”すぐくる”総合リビングサービス株式会社の
防除作業監督者で代表取締役の”高橋”が筆者です!

(”すぐくる”総合リビングサービス株式会社 高橋)
「屋根裏で変な音がする」「異様な臭いがする」—異変に気が付いたら速やかに対策しましょう。
害獣を放置すると、騒音や悪臭だけでなく、家屋の損壊や害虫などにより住んでいる方の健康にも深刻な悪影響を及ぼします。
しかし、日本の法律では、許可なく害獣を駆除できない場合があります。
この記事では、家に住み着きやすい害獣の種類、被害の内容、そして安全かつ確実な駆除方法と予防策を解説します。

🧐 そもそも害獣とは?
「害獣(がいじゅう)」とは、
人間の生活、農作物、建築物、あるいは自然環境などに害をもたらす哺乳類に属する動物一般を指す言葉です。
簡単に言えば、「人間に不利益を与える動物」ということになります。
🏡 家に住み着く可能性のある主な害獣6種と被害
数ある害獣の中でも、住宅に侵入・住み着く可能性の高い動物を6種類ご紹介します。
| 害獣の種類 | 主な特徴と住み着く場所 | 深刻な被害の例 |
| イタチ | 体長15〜40cm。凶暴な性格。屋根裏に潜むことが多い。泳ぎが得意で河川沿いの家屋に多い。 | 🚨 強烈な悪臭(肛門腺からの分泌液)、騒音、捕食(家禽など)。 |
| ハクビシン | 鼻に白い筋がある。ため糞の習性があり、同じ場所に排泄し続ける。警戒心が強く屋根裏に多い。 | 悪臭、天井の腐食・抜け落ち、ダニや蚤の繁殖。マダニを介したSFTSなどの感染症リスク。 |
| ネズミ | 非常にすばしっこく警戒心が強い。屋根裏や床下などに住み着く。 | 騒音、柱やケーブルを齧る(かじる)ことによる火災リスク、病原菌の媒介による感染症。 |
| アライグマ | 見た目は可愛らしいが凶暴。糞や獣臭が強い。屋根裏・床下に侵入。 | 強烈な悪臭、アライグマ回虫症・病原菌や感染症の媒介(健康被害)、農作物被害。 |
| タヌキ | 臆病な性格だが、近年は市街地に出没。ため糞の習性がある。野良猫と間違われやすい。 | 悪臭、衛生面での被害、農作物被害。 |
| コウモリ | 日本では**アブラコウモリ(イエコウモリ)**が唯一家屋に住み着く。体長5cm前後。屋根裏、軒下、換気扇に多数生息。 | 糞による悪臭、ダニ・ノミの大量発生による健康被害。体長が小さくわずかな隙間(1cm程度)から侵入。 |
⚠️ 害獣が引き起こす具体的な5つの被害
家に住み着いた害獣は、生活にさまざまなトラブルを引き起こします。
1. 騒音によるストレス
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夜行性の害獣が活動し始める就寝時間帯に、屋根裏を走り回る足音や鳴き声が大きなストレスとなります。
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騒音は、睡眠不足、不眠症、集中力低下の原因になります。
2. 悪臭と衛生環境の悪化
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屋根裏での排泄物による強烈な悪臭(特にハクビシン、アライグマ、タヌキのため糞)。
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イタチの分泌液は、強烈な臭いを放つことがあります。
3. 家屋への甚大なダメージ
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柱を齧る、壁で爪を研ぐことによる家屋の損壊。
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断熱材や配線ケーブルを噛み切ることによる漏電・火災リスク。
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糞尿による屋根裏の腐食や、天井の抜け落ち。
4. 健康被害・感染症のリスク
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害獣の体に寄生するダニ、ノミ、等が屋根裏で増殖し、人間に寄生します。
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喘息、疥癬(かいせん)のほか、狂犬病(ウイルス性)、アライグマ回虫症(寄生虫性)、ネズミによる鼠咬症、レプトスピラ症(細菌性)、日本脳炎(ウイルス性)、サルモネラ感染症(細菌性)、カンピロバクター食中毒(細菌性)、ダニによるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)など、深刻な感染症を媒介します。
5. ケガの恐れ
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イタチやアライグマなど、攻撃的な性格の害獣もいます。
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不用意に近付くと危害を加えられる危険性があります。
🎯 害獣を駆除する3つの方法(法律の注意点あり)
害獣を駆除する際には、**「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」**
一般に「鳥獣法」という法律に注意が必要です。
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「鳥獣法」のポイント
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イタチ、ハクビシン、アライグマ、タヌキ、コウモリなどの捕獲や駆除には、原則として自治体への許可申請が必要です。
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許可なく捕獲・駆除を行うと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。(ネズミの一部(ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ)は申請不要で駆除可能です。)
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罠の使用や射殺駆除には、捕獲方法に応じた狩猟免許が必要です。
これらの法律を踏まえた上で、主な駆除方法を確認しましょう。
※”すぐくる”総合リビングサービスでは、罠免許・網免許・銃免許を所持し状況に応じた
適切な対応で安全かつ合法的に駆除が行えます。
1. 忌避剤(きひざい)を使用して追い出す
動物が嫌がる匂いや成分を放つ薬剤(固形、スプレー、燻煙など)を使用し、害獣を家から追い出す方法です。
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使用方法: 侵入経路や住み着いている場所に設置、または噴霧します。
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代用品: 木酢液、ハッカ油、クレゾール石鹸液など、害獣が嫌う強い匂いを発するものも有効です.
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注意点: 効果は長くて1ヶ月程度と一時的です。また、薬剤に慣れてしまい効果がなくなることも多いため、最終的な解決策にはなりません。
2. 捕獲する(原則、許可と免許が必要)
罠や銃器などを使用する方法です。
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網猟: 網で捕まえる。(網猟免許が必要)
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罠猟: 箱罠など用いる(罠猟免許が必要)。
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銃猟: 散弾銃(装薬銃)や空気銃で仕留める(第一種または第二種銃猟免許が必要)。
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注意点: 許可申請や狩猟免許が必要なため、個人で手軽に行える方法ではありません。また、動物にケガを負わせる「トラバサミ」の使用・所持は違法です。
3. 害獣駆除(登録事業者)業者に依頼する(最もおすすめ)
最も安全かつ確実に、法律を遵守して駆除を行う方法です。
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専門家(登録事業者): 害獣駆除の有資格者プロが対応します。
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メリット:
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許可申請の代行が依頼できる業者もあります。
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安全かつ合法的に駆除できます(素人による攻撃されるリスクや健康被害リスクを防げます)。
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駆除後の屋根裏の殺菌・消毒や侵入経路の封鎖、リフォームまで一貫して依頼できる業者もいます。
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💡 業者選びのポイント: 建築物ネズミ昆虫等防除業の登録事業者に依頼しましょう
🛡️ 害獣を寄せ付けないための3つの予防対策
駆除と同じくらい重要なのが、再侵入を防ぐための対策です。
1. 侵入経路を完全に封鎖する
害獣はわずか数センチの隙間から侵入します。以下の場所を徹底的に塞ぎましょう。
| 侵入経路 | 封鎖方法 |
| 屋根のつなぎ目、通気口、換気扇、通風口 | 金網や害獣侵入防止用ネットを取り付ける。 |
| 壁の穴やひび割れ、排水管の出口 | 補修用パテで塞ぐ。 |
| その他 | 庭木の剪定(足場をなくす)、雨どいや配管に有刺鉄線を巻く。 |
2. 害獣が嫌がる匂いや音、光を利用する
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匂い: 木酢液、ハッカ油、ニンニク、石油系など、強い匂いを嫌がる場所に吹き付けます。
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音: 超音波を発生させる装置を屋根裏などに設置します。
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光: 夜行性の害獣は強い光を嫌うため、侵入経路にLEDライトなどの明るい照明器具を設置します。
3. 住居を常に清潔に保つ
害獣の「エサ」と「隠れ場所」を断ちましょう。
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エサの処理: 生ゴミや、廃棄された野菜・果物、ジュース缶などを放置せず、その都度片付けます。
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隠れ場所の排除: 庭の雑草や落ち葉を手入れし、害獣が身を隠せる場所をなくします。
結びに:安全かつ確実な対処のために
害獣による被害を最小限に抑えるには、早急かつ適切な対処が不可欠です。
鳥獣法の制約や、害獣の危険性を考えると
各種資格を有する
建築物ネズミ昆虫等防除業の登録事業者に
依頼するのが最善です。
大切な家屋と健康を守るために、異変を感じたら専門家への相談を検討しましょう。